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ユーキャンより「にっかん飛切落語会 志ん朝全集」CD発売2015年10月02日 17:36

 どうもこのごろ、我々落語音源コレクターには嬉しい新商品ラッシュでして、またまた出ました。このブログのコメントに書き込んでくださった方の情報で知ったのですが、ユーキャンから通信販売で、古今亭志ん朝師のCD全集が新たに発売されました。ということで早速ユーキャンの方に問い合わせてみました。「にっかん飛切落語会」で収録された志ん朝師の全23席を12枚のCDに収めたとのこと。価格は29,800円(税込み、一括払い)。例によって、今のところユーキャンのサイトにはこの情報はなく、その他ネット上にもまだこのCD全集についての情報は流れてないようです。以下はユーキャンからお聞きした、CD全集の内容で、いずれも「にっかん飛切落語会」で収録された音源です。

<追記 2015-10-08>
 ユーキャン通販の以下のページで、ネットでの商品案内と販売を始めました。

http://www.u-canshop.jp/shincho/

<追記終わり>

第一巻
●坊主の遊び(1975年3月27日) ●大工調べ(1975年5月22日)
第二巻
●大山詣り(1976年5月27日) ●王子の狐(1976年9月16日)
第三巻
●黄金餅(1977年1月27日) ●鰻の幇間(1977年6月28日)
第四巻
●錦の袈裟(1978年5月25日) ●二番煎じ(1978年12月21日)
第五巻
●宿屋の富(1979年5月24日) ●鰻の幇間(1980年6月20日)
第六巻
●夢金(1980年11月17日) ●寝床(1982年12月20日)
第七巻
●唐茄子屋政談(1983年6月15日)
第八巻
●へっつい幽霊(1984年6月18日) ●付き馬(1988年4月20日)
第九巻
●鰻の幇間(1985年6月17日) ●厩火事(1988年11月16日)
第十巻
●蔵前駕籠(1987年11月17日) ●鰻の幇間(1994年6月22日)
第十一巻
●坊主の遊び(1996年3月12日) ●お見立て(1997年12月25日)
第十二巻
●試し酒(1999年1月25日) ●芝浜(1999年12月21日)

 このうち、「錦の袈裟」「へっつい幽霊」「試し酒」については、すでにANYから「初蔵出し にっかん飛切落語会」CD集として発売されている音と同じ。また「王子の狐」「坊主の遊び」(1996年)は、竹書房から出ている「にっかん飛切落語会名人撰」と同じ。その他は初めて世に出る音源だと思われます。
 長らく志ん朝師の音源は、京須氏の関わったCBSソニーの分でしか発売されてきませんでした。それが師の意思だったと言われますが、ここ数年の間、随分とCDやDVDが発売されるようになりました。遺族からの許諾の出た結果なのかもしれませんし、またメーカー側も「志ん朝師の口演なら(高額な商品でも)売れる」と躍起になっているのでしょう。商品が売れれば、次々に新しい商品も出る。我々コレクターとしても、この「良い循環」に積極的に関わりたいものです。

コメント

_ あつみ ― 2015年10月02日 19:55

「王子の狐」と「坊主の遊び」(1996.3.12)も、竹書房から「にっかん飛切落語会名人撰」として出ています。23席中5席がすでに出ていて、「鰻の幇間」が4回もあって29,800円って高いんだけど、結局買ってしまう、志ん朝師匠だもんな。それに比べるとNHKはお得ですよね。

_ はろー ― 2015年10月02日 20:32

>「王子の狐」「坊主の遊び」
 訂正の情報ありがとうございます。本文を直しておきます。

 志ん朝師に関しては中毒のようなコレクターも多いようで。あの流麗な語り口を聴いている時の耳の心地よさは比類がありません。亡くなって14年でこの人気。師を凌ぐ落語家は、以後出るのでしょうか。

_ 山 ― 2015年10月09日 11:43

いつも拝見させていただいております。

ユーキャンの商品、管理人様はメーカーに内容を問い合わせてくださったとのこと。有益な情報を提供してくださり感謝しております。

来春には東宝名人会での音源も発売されるようですね。
http://www.110107.com/mob/news/newsShw.php?site=OTONANO&ima=2918&cd=RA00026

「もうないだろう」と思いつつ、ファンの性でつい期待してしまいます…。

映像関連商品は、晩年の痩せてしまわれた時期のものは出てませんね。

また、東宝名人会の録音があったのならば、末廣亭や池袋演芸場といった定席での録音は残ってないのでしょうかね。

個人的には、亡くなる年の4月(2001年)。池袋演芸場で10日間トリを取った際、千秋楽でやった「火焔太鼓」が本当に素晴らしくて忘れられません。
中野翠さんも会場にいらしたようで、サンデー毎日に「これまで見た火焔太鼓で一番よかった」と書かれていました。どこかに録音があるなら拝みたいです。

長文となり失礼いたしました!

_ はろー ― 2015年10月09日 20:34

 東宝名人会・志ん朝CD集情報ありがとうございます。気が早いかも知れませんが来春が楽しみですね。早速このブログでもこの情報をアップしたいと思います。
 今回のユーキャンのCD全集は人知れず突然に発売になったのに、ソニーミュージックは半年も前から発売を告知する。同じCDを売るにも、売り方は様々なのだなと、妙なところで感心してしまいました。

 私は1990年台後半、毎年1月20日には末広亭へ行き、主任の志ん朝師の高座を見ていました。「小言幸兵衛」を演じることが多く、当時まだこの演目のCDは発売されていなかったので、食い入るように噺を聴いていました。また真打昇進などお披露目の時は、中トリで出る事が多く、「あくび指南」などをよく演っていました。

 池袋演芸場には、モニター用のカメラが客席後方にありますが、あれで志ん朝師の録音・映像を残してくれはしなかったのでしょうか。それよりもなによりもナマの志ん朝師を、せめてあと10年、客席で見たかった

 NHKのDVD&CD集では亡くなる半年前の東京落語会「干物箱」はラインナップに入っていませんし、落語研究会のDVD全集でも、この会最後の口演となった「刀屋」は収録されてませんね。両方ともテレビでオンエアされましたし出来も悪くないのですが、DVDが発売されないのは、やはりやせ衰えた姿の師の姿を見せたくないという配慮なのでしょうか。

_ 山 ― 2015年10月10日 09:28

末廣亭、正月二之席は志ん朝師がトリでしたね。
これも亡くなる年でしたが、何日目かに見た「野ざらし」での歌声が忘れられません。
中入り直前に入場し、私ひとりが後方で立ち見していたら、スタッフの方が二階を開けてくれました。
志ん朝師がトリなのに二階席が開いてなかったなんて、今では考えられません。昔は落語のチケットを取るのが簡単でした。

池袋演芸場のモニターカメラ、私も気になっておりました。あれは録画していないのだろうか、と。

せめてあと10年…同感です。

_ はろー ― 2015年10月11日 21:06

 1月20日は寄席の正月興行の最終日。志ん朝師のトリの高座が終わり、幕が閉まり、幕の向こうから聞こえてくる芸人さん達の三本締めが終わるまで、私は客席で耳を傾けていました。桟敷席の下手側に陣取り、上手のソデから志ん朝師が姿を現す所から見、まさに端から仕舞まで、1秒でも長く師の姿を見ようとしたものです。寄席でのナマの高座を見る時の独特の雰囲気、客席の一体感、そして最高の名人を高座に見る時の至福。あの時以上の経験はもうできないのだろうなと、今、落語の音源を集めながら思っています。

_ あ ― 2015年10月24日 20:41

末廣亭で正月に志ん朝師匠聞けるなんて、地方に住んでいるものにとってみればうらやましい限りです。私は、昭和33年生まれで大学に入学のころから落語を聞き始め、枝雀から始まり、学生時代は、志ん朝師匠・円生師匠に夢中でした。情けなやカセットでしたが。当時はまだ地方都市のレコード屋でも落語のレコード・カセットは豊富でした。ネットはなかったけれどいい時代でした。

_ はろー ― 2015年10月25日 09:17

私の少し前の世代だと、「圓生をナマで見られなかった」と嘆く人が多くおられます。一方、今の若い世代の落語ファンは「志ん朝をナマで見たかった」と言う。それを思うと、寄席での志ん朝を何度も見ることが出来たことは人生の大きな財産です。まあそれだけ歳をとったということなのでしょうけれど。

_ あ ― 2015年10月29日 14:41

にっかんで2001年に「野ざらし」をやってますよね。何か不都合があって今回CDにならなかったんでしょうか。「鰻の幇間」は4回もあるのに。「野ざらし」は、大須でも「巌(岸)流島」と同じ日で足立席亭が団体客の対応をしていて録音忘れ。CDブックが出た際、ミュージックテイトの特典で付けるといっていたが、どこかから文句が出てだめ。結局、「志ん朝初出し」のみ、もっと聞きたいような気がします。

_ はろー ― 2015年10月30日 00:16

ユーキャンの解説書には「録音不良のためCDに収録しなかった」と記されています。「野ざらし」は陽性な志ん朝師の語りによく合う噺なのに、東京落語会、落語研究会、東横、紀伊國屋、三越といずれも掛けていません。師にとっては寄席向けの噺ということでしょうか。仕草も面白い噺なのでテレビ向きだと思うのですが、映像には残さなかったのでしょうか。

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