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川口市・NHKアーカイブスに行く2013年02月07日 19:11

 NHKの「番組公開ライブラリー」というのをご存じでしょうか。道府県庁のある都市のNHK支局で、NHKが所持しているコンテンツの中の一部を無料で見ることが出来るのです。昨年12月に私の地元のNHK支局へ行きこの「番組公開ライブラリー」というのを初めて視聴しました。モニターが2台、1階のロビーの一角にあるのですが、ロビーに流れるNHK番組の宣伝の音が気に障り、さらに冬休み期間中という事で子供の遊び場になっておりはしゃぐ声がするなど、落ち着いて視聴することが出来ませんでした。
 そこで、埼玉県川口市にある「NHKアーカイブス」という施設へ行くことにしました。ここには番組視聴用の専用フロアがあって図書館のような静かな環境の中で事が視聴する事が出来ます。NHKアーカイブスのホームページには、京浜東北線の川口駅からバスに乗って15分の「総合高校」というバス停で下車と書いてあるのですが、川口駅からどこ行きのバスに乗ったら良いのかが記してありません。結局リンクをたどって国際興業バスのサイトで調べて分かったのですが、なんとも不親切です。ホームページを見ている人がどういう情報が必要なのか、それをどういう形で明示したら判ってもらえるのか、ホームページを制作している人にそういうセンスが無いのでしょう。
 バス停で下車して5分ほど歩くと、市の科学館や飲食店などの商業施設のあるSKIPシティという複合施設がありますが、平日という事を割り引いても人気は少なく、完全に失敗してしまったハコモノとのイメージを受けます。このSKIPシティの奥の方に「NHKアーカイブス」はあります。
 NHKの所持する膨大なコンテンツからすれば、公開されている落語関係の映像や音声はわずかです。とりあえず落語ファンとしての見ものは、1963(昭和38)年9月19日に放送された「婦人の時間」という番組に出演した古今亭志ん生の映像でしょうか。志ん生が自身の事に関していろいろ語っており聞き手はアンツル先生、将棋の木村義雄氏、画家の鴨下晃湖氏がゲストです。この番組の模様は音声のみでカセットで以前発売されており、また数年前放送された「あの人に会いたい」というミニ番組で映像の一部の5分ほどが放送されましたが、「NHKアーカイブス」「番組公開ライブラリー」ではこの番組の30分弱の全編をすべて映像で見ることが出来ます。志ん生が自身の事を語る映像は日本テレビなどにも何本か残されていますが、ここまでたっぷり長さのある映像は他には無いのではないでしょうか。
 その他、視聴したものとしては六代目柳橋の「一目上り」と「そばや」でこれは1955(昭和30)年の音源。もちろん映像はありません。柳橋の「一目上り」を聴くのは初めてです。「一目上り」とは全く関係のないマクラをふって本題へ。長さは12分程であっという間に終わってしまいます。「そばや」は戦前戦中「支那そばや」として演じられ、SPレコードを何枚も出したりラジオ放送に掛けたりと、売れっ子だった柳橋師の代表演目でした。「支那」とか「満州の兵隊」の言葉が含まれるので戦後は演じにくくなってしまいましたが、柳橋はこのお得意の演目を捨てるのは惜しかったのか、不適切な部分を修正して戦後も演じました。
 せっかく埼玉まで来たのですから出来るだけ沢山見るべきだったのでしょうが、集中力が続かず、3時間ほど滞在して退出しました。帰りは趣向を変えて、往きに乗ったバスの終点の東川口駅まで行き、そこから武蔵野線で帰路につきました。そうですね。東京を経由しなくても埼玉から千葉へは行けるのです。

コメント

_ snob ― 2013年02月08日 22:39

Skipシティは県内からも便が悪く、行きそびれています。(もっと楽に行ける鉄道博物館だっていってない…) でもやっぱりまだ映像は隠れているんですね。オンデマンドでたくさん後悔していた小さんや文治、それから志ん生のはリストからなくなってしまいました。NHKは積極的に公開してほしいですね。

_ mirach ― 2013年02月09日 00:04

 せっかくの施設なのに、なぜあんなに交通の便が悪いところに造ったのか首をひねってしまいます。
 NHKオンデマンドは確かに落語の番組数が大幅に減ってしまいましたね。Youtubeやニコニコ動画が隆盛を極める一方で、日本では有料での映像や音声のネット配信はビジネスとしてなかなか成り立たないようです。「家で無料で見るもの」という習慣が真っ先に定着してしまったからでしょうか。

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