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今回のラジオ寄席は三代目金馬の特集でした2014年11月24日 05:28

 昨日の「ラジオ寄席」は三代目三遊亭金馬の特集でした。お聴きになりましたでしょうか。
 1席目は「居酒屋」で、当方作成「落語はろー・データ編」リスト中のテイク3。三代目金馬特集の度にかかるお馴染みの音ですが、オハコ中のオハコの噺で、時季的にもピッタリなので放送する方もどうしても掛けたくなってしまうのでしょう(スポンサーとの兼ね合いで「酒」の噺になってしまうとか?)。1961.12.07に放送された音源で、かつてCBSソニーからLPが発売されていましたが、CDにはなっていないテイクです。放送タイムは24分48秒で、私の所持しているLP音源が27分20秒ですから2分30秒ほどのカットがあった模様。同じ音源が一昨年11月にも放送されており、この時は10分程のカットがありましたので、今回の放送はそれより完全に近い形でオンエアされました。
 そして2席目がお待ちかね「城木屋」。先日も記したよう、CDでもレコードでも発売されていない演目で、私もこの噺の音源が現存しているとは知りませんでした。今回録音された方は大切に保存しましょう。タイムは19分41秒。聴いた限りではカットがあったと思わせる箇所はなかったのですが、果たして完全版なのでしょうか。
 この噺は現在では歌丸さんがたまに演じますが、ネットで調べると他には圓窓さんが演ることがあるようです。圓窓さんは東海道五十三次の言い立てを府中(静岡)までではなく、京の三条大橋まで踏破するとか。是非聴いてみたいものです。
 さてこの噺、「府中」と「不忠者」をかける地口オチではありますが、「静岡」がかつて「府中」と呼ばれていたことを今では多くの人は知らないし(今回の放送では先代金馬はマクラの中で説明していた)、「不忠者」という言葉もまず使う事はありません。マクラ中の説明でくどくならぬようさり気なく仕込むか、それともオチそのものを変えてしまうか、これからの噺家さんの技量が問われるところです。