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文化放送で志ん生「一目上がり」放送される2015年05月22日 01:36

 昨日、このブログに時折コメントをお寄せくださるsnobさんのブログを見て驚きました。4月26日の文化放送「志の輔ラジオ落語deデート」で志ん生の「一目上がり」(1966.01.01 NHKラジオでOAされた音源)が放送されていたのです。

http://door2summer.cocolog-nifty.com/blog/2015/05/post-dfcd.html

 志ん生の市販音源については、保田武宏氏の著作の『志ん生全席落語事典』或いは当方サイト『落語はろー・データ編』ですべて網羅している(前者についてはクラウン発売の非正規音源を除く)のですが、私はこの「一目上がり」の音源だけは入手できずにいました。ユピテルというメーカーから1979年にカセットテープで発売されたこの音源。落語はろーをご覧の方のご協力をあおいでもどうしてもこの音だけは入手できなかったのです。それが今回この放送によって期せずして聞く機会を得られました。しかし、この番組。文化放送以外の他局音源に関しては容易に入手できる市販のCD音源を流すのが常なのに、どうして今回に関しては40年近く前に発売されたマイナー・メーカーのカセットテープ音源を放送したのか、深い謎です。
 で、なぜ4月26日に放送されているのに今ごろこのブログに記しているかというと、この「志の輔ラジオ落語deデート」という番組。毎週落語を放送してはいるものの新音源が出ることは稀なので、毎週キチンとチェックせず、ラジコで録音したものを時折2~3か月分まとめてざっと内容を確認していたのです。いや、チェックはやはり毎週しないといけませんね。反省します。
 にしても、我々落語ファンが聴いても志ん生の晩年の録音は何を喋っているかはっきり聞き取れず痛々しい限りなのに、今回の放送のゲストだったシェイラさんというタレントさんは、おそらく落語の「ら」の字も知らないだろうに「これ」を聞かされる羽目になってしまいました。彼女と落語と距離をいっそう引き離してしまったのでは。
 入手が極めて困難だった、志ん生の「一目上がり」を今回聴くことができたのは、落語音源を集めるファン・マニアにとっては万々歳でしたが、それ以外の一般の聴取者はどう感じたのか、気にかかるところです。

コメント

_ snob ― 2015年05月22日 03:21

NHKが過去音源をまったく放送してくれないのが痛いですよね。去年(?)、特別に2隻だけ放送したときは、反応を見て再開してくれるのかと期待しましたが実現しませんでした。

いずれにせよ、文化放送侮るなかれですね。

_ はろー ― 2015年05月22日 20:36

今年度からラジオ深夜便では、毎月1回、過去の名人の音源を流すようになりました。4月は志ん生。今月は三代目金馬。新音源は期待できないでしょうが、玉置事件以後の、小さな前進となりました。

_ 雨休 ― 2015年05月22日 22:34

そうそう、『一目上がり』。
お知らせしたいと思いつつ、スレ違いの
話題となるため言い出せずにいたんですが。

「落語deデート」、落語の放送時間が短いのと
古い音源、演者についての志の輔師の解説が
いいかげんなのとで、あまり期待してはいない
番組なのですが。

たま〜に、聴く機会のなかった噺(上方ものが多い)、
市販されてはいても積極的に手を出せず、手元に
ない噺などがかかることがあり、油断できません。

シェイラさんがゲストなら、柳昇師あたりの音源だったら
耳なじみが良いのに…などとも思いましたが、
コレクター的には入手しづらい部類の、志ん生師の
『一目上がり』をサラッと放送してしまうとは、
なかなか侮れない番組です。
病後の録音であることが本当に残念です。

_ はろー ― 2015年05月23日 09:12

 そうなんですよね。ブログだと閲覧してくださる方の側から話題を振って頂くことができないのですよね。実はこのブログを立ち上げる時、掲示板の方がいいかなとも思ったのですが、自分の書きたいことを存分に書けるブログを結局は選びました。ここは「情報交換の場」と銘打っていますので、どうするかもう少し考えたいと思います。

 志の輔師のこの番組、落語が座布団に座ってする芸であることも知らないようなゲストが出る事もあり、冷や冷やすることも多いです。「落語なんて全く知らない」という方が初めて落語を聴いてどんな反応をするか興味深くもあるのですが、落語を全否定するような発言をされるかもと。文化放送専属だった、百生師の音もよく放送されますが、師もコテコテの上方言葉で分かりにくいと思います。
 ひょっとしたら、過去の名人の音源よりも、最近録音された寄席でよく掛かる軽い噺の音を掛ける方が、ゲストや一般聴取者の受けが良いかも知れませんが、そうとはしない所はこの番組の制作者になにか意図があるのでしょうか。
 ともかくも、snobさんも雨休さんも仰るよう、この番組、侮ること勿れです。

_ 関雅弘 ― 2015年06月01日 18:07

「志の輔ラジオ」と言えば、5月10日に放送された柳昇師匠の「雑俳」は、カセット音源しか持っていなかったので、クリアな音が録音できて助かりました。
志ん生師匠の「一目上り」同様、音源は市販されたものの、現在は入手難というものを、積極的に放送して欲しいものです。
あと、2月22日放送の二代目円歌「写真の仇討ち」で、ポニーキャニオンの解説では1962年11月録音としか書かれていなかったのですが、放送では「1962年11月21日「演芸お好み会」ニッポン放送」と言っていました。
市販音源でも、放送に当たって、番組独自に音源確認をしているようです。

_ はろー ― 2015年06月01日 21:21

 そうですね。この番組、音源自体はあまり期待していない(いなかった)のですがデータの説明がキッチリしているのが強みで、この番組を聴いて放送日や当時の番組名が確定することも幾度となくありました。
 志ん生「一目上がり」が今回掛かったということは、ひょっとして文化放送には、落語音源に関するかなりのマニアがいるのでしょうか。ともかく、他局分に関して、CDで発売されている音源以外を流してくれるようになったのは、大きな前進だと思います。

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