古今亭志ん生、八代目桂文楽、三遊亭圓生、古今亭志ん朝など過去の名人落語家の残された落語音源データを公開しています。 |
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圓生、百年目、柔軟体操 ― 2015年04月16日 01:11
半月ほどブログをさぼってしまいました。落語とは全く関係のないことで日夜時間を使っています。この記事も桜の時季にアップしようと思っていたのですが、もう八重桜の季節になってしまった。
春の桜の季節に聞きたい噺のひとつとして「百年目」があります。落語ファンならご存知のよう数ある落語の噺のなかでも大ネタ中の大ネタといって良いもので、先日亡くなった米朝師が一番大切していた噺であり、東京では圓生師が得意ネタとしていました。私が「百年目」という噺を初めて聴いたのは圓生師の口演の映像で、不覚にも涙を流すほど感動してしまいました。
その圓生の「百年目」の見事な部分はなんといっても後半の店の主人と番頭のやり取りですが、ここで素晴らしいのは、圓生の「話芸」としての語り口だけではなく、その「姿形」もまた素晴らしい。優しくもまた厳しく、しかも泰然とした主人。対して番頭はオロオロするばかりで、何かにつけ主人に向けて頭を下げる。このサッと頭を下げる仕草、さらに、主人から番頭、番頭から主人へとの動作の切り替えが素晴らしい。圓生は「語ること」に関しては文句なく第一級の名人だったが「見せること」に関しても名人だった。圓生は生来、運動神経が良く、身体の柔軟性にも優れていたのでしょう。
さて、圓生に関する本を何冊か読むと、師は自宅でも楽屋でもよく「柔軟体操」をしていたとの記述があります。この「柔軟体操」の写真を入手できましたのでアップします。師の生前、どこかの雑誌に掲載されたものだと思われます。自宅の自身の部屋で撮られたもので間違いないでしょう。著作権の問題とかありましょうが、ひっそりとお楽しみください。(下の写真はクリックすると大きな画像で見られます)
春の桜の季節に聞きたい噺のひとつとして「百年目」があります。落語ファンならご存知のよう数ある落語の噺のなかでも大ネタ中の大ネタといって良いもので、先日亡くなった米朝師が一番大切していた噺であり、東京では圓生師が得意ネタとしていました。私が「百年目」という噺を初めて聴いたのは圓生師の口演の映像で、不覚にも涙を流すほど感動してしまいました。
その圓生の「百年目」の見事な部分はなんといっても後半の店の主人と番頭のやり取りですが、ここで素晴らしいのは、圓生の「話芸」としての語り口だけではなく、その「姿形」もまた素晴らしい。優しくもまた厳しく、しかも泰然とした主人。対して番頭はオロオロするばかりで、何かにつけ主人に向けて頭を下げる。このサッと頭を下げる仕草、さらに、主人から番頭、番頭から主人へとの動作の切り替えが素晴らしい。圓生は「語ること」に関しては文句なく第一級の名人だったが「見せること」に関しても名人だった。圓生は生来、運動神経が良く、身体の柔軟性にも優れていたのでしょう。
さて、圓生に関する本を何冊か読むと、師は自宅でも楽屋でもよく「柔軟体操」をしていたとの記述があります。この「柔軟体操」の写真を入手できましたのでアップします。師の生前、どこかの雑誌に掲載されたものだと思われます。自宅の自身の部屋で撮られたもので間違いないでしょう。著作権の問題とかありましょうが、ひっそりとお楽しみください。(下の写真はクリックすると大きな画像で見られます)
立川談志・練馬の家へゆく ― 2015年04月24日 23:47
正確にいえば「現・立川志らく師」の住居というべきなのでしょう。先日もこのブログでも触れたよう、昨年11月と今年1月にテレビ朝日の「大改造!劇的ビフォーアフター」という番組で、3軒あった故・談志師の家のうち練馬の家についてリフォームし、志らく師一家が移り住むという内容で放送されました。こうなると場所を特定したくなるのが人情というもの。談志師の練馬の家は「大泉の家」とも呼ばれていたこと、そして番組内に映っていた自宅のすぐ近くにある、チェーン店スーパーと薬局。これらを頼りに、検索エンジンやストリートビューを駆使し、場所を特定することができました。いやいや時代は進歩するものだ。その場所は西武池袋線と西武新宿線に挟まれた練馬区の某所。これだけヒントがあれば突き止めることは容易いでしょうし、志らく師の個人情報にもなりますから具体的な住所までは記しません。
さて、場所が分かったからには訪問もします。いつ行っても良かったのですが、この家は普賢象という品種の八重桜が見事だということで、談志師も愛でたというこの八重桜の開花する時期に合わせて訪問する事にしました。高田馬場駅から西武新宿線に乗車し約25分ほどで武蔵関駅にて下車。さらに駅より大人の男の足で歩いて15分ほど。左手に酒屋と薬局、右手に大手チェーンスーパーのある場所のすぐ近くにかつての談志師の練馬の住居はありました。不便な場所だということで師の家族はこの地には住まなかったということですが、東京から電車で1時間以上かかる郊外の辺鄙な場所に住む者としては「何を贅沢な」とも言いたくなります。
庭から溢れんばかりに枝を伸ばしたこの家のシンボルの八重桜。見事満開です。隣のスーパーの駐車場までかなり大胆に枝がはみ出ており、スーパーの方からは苦情とかは出なかったのだろうか。リフォームの番組で見たとおり、木を基調とした温もりのある住居。見ていて気持ちが和みます。番組で見るリフォーム前の家は殺風景でした。談志師はどちらかと言えば見た目はあまり気にしないタイプの人のように思えますが、それでは番組が成り立たなかったのでしょう。
かつてこの家からは談志師のお弟子さんが数多く巣立ちました。一方、志らく師も現在多くの弟子を抱えています。どんな噺家として活躍するのか。過去、そして未来の落語界のベースとして、この地はあり続けることでしょう。(以下の写真はクリックすると大きな画像で見られます)
さて、場所が分かったからには訪問もします。いつ行っても良かったのですが、この家は普賢象という品種の八重桜が見事だということで、談志師も愛でたというこの八重桜の開花する時期に合わせて訪問する事にしました。高田馬場駅から西武新宿線に乗車し約25分ほどで武蔵関駅にて下車。さらに駅より大人の男の足で歩いて15分ほど。左手に酒屋と薬局、右手に大手チェーンスーパーのある場所のすぐ近くにかつての談志師の練馬の住居はありました。不便な場所だということで師の家族はこの地には住まなかったということですが、東京から電車で1時間以上かかる郊外の辺鄙な場所に住む者としては「何を贅沢な」とも言いたくなります。
庭から溢れんばかりに枝を伸ばしたこの家のシンボルの八重桜。見事満開です。隣のスーパーの駐車場までかなり大胆に枝がはみ出ており、スーパーの方からは苦情とかは出なかったのだろうか。リフォームの番組で見たとおり、木を基調とした温もりのある住居。見ていて気持ちが和みます。番組で見るリフォーム前の家は殺風景でした。談志師はどちらかと言えば見た目はあまり気にしないタイプの人のように思えますが、それでは番組が成り立たなかったのでしょう。
かつてこの家からは談志師のお弟子さんが数多く巣立ちました。一方、志らく師も現在多くの弟子を抱えています。どんな噺家として活躍するのか。過去、そして未来の落語界のベースとして、この地はあり続けることでしょう。(以下の写真はクリックすると大きな画像で見られます)
今月のNHKラジオ深夜便「落語100選」 ― 2015年04月25日 00:08
さて、今月のNHK「ラジオ深夜便」の「落語100選」です。今月は
28日深夜と29日深夜の放送。
>28日(火)の深夜1時台
>「ぞろぞろ」蜃気楼龍玉、「長屋の花見」(再)瀧川鯉昇
>29日(水)の深夜1時台
>「春雨宿」雷門助六
さらに、今月はゴールデン・ウィークであるからか、もう1日放送がありまして、古今亭志ん生の「火焔太鼓」が掛かるとのこと。
>30日(木)の深夜1時台
>名人芸を味わう
>「火焔太鼓」(再)五代目古今亭志ん生
>(1959.5.18放送)ゲスト:女優 池波志乃
>解説:田中優子(法政大学総長)
「NHK音源 1959.5.18放送」というのは「落語はろー」のテイク7で多くのメーカーから発売されているお馴染みの音源。まだ聴いたことのない方はこの機会に是非。
>28日(火)の深夜1時台
>「ぞろぞろ」蜃気楼龍玉、「長屋の花見」(再)瀧川鯉昇
>29日(水)の深夜1時台
>「春雨宿」雷門助六
さらに、今月はゴールデン・ウィークであるからか、もう1日放送がありまして、古今亭志ん生の「火焔太鼓」が掛かるとのこと。
>30日(木)の深夜1時台
>名人芸を味わう
>「火焔太鼓」(再)五代目古今亭志ん生
>(1959.5.18放送)ゲスト:女優 池波志乃
>解説:田中優子(法政大学総長)
「NHK音源 1959.5.18放送」というのは「落語はろー」のテイク7で多くのメーカーから発売されているお馴染みの音源。まだ聴いたことのない方はこの機会に是非。
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