【落語はろー・データ編】公開中(ここをクリック)

古今亭志ん生、八代目桂文楽、三遊亭圓生、古今亭志ん朝など過去の名人落語家の残された落語音源データを公開しています。

 
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SPレコード用プレーヤを購入する2012年11月30日 21:24

 『落語はろー・データ編』は2カ月ほど更新していません。ちょっとサボっています。データ編では当初はSP盤は対象外としていたのですが、志ん生師のページを新規UPする際、確認されているSP盤の数が19枚とそれほど多くないので全ての情報を掲載することになりました。志ん生師だけ載せるというのも片手落ちなので他の師匠も調べる事になりました。八代目文楽師のSP盤は7枚、彦六の正蔵師は17枚、圓生師いたっては何と1枚のみと大した枚数ではないのですが、問題は三代目金馬師です。
 都家歌六師の著書『落語レコード八十年史』によれば発売された金馬師のSP盤は約100枚。復刻されているCD・レコード・カセットテープを片っ端から集めましたが、それでも28本にしかなりません。他の七十数枚のデータも欲しい。やはり復刻盤で集めるのではなく、SP盤そのものを集めなければダメだ。ということでamazonでSP盤対応のレコードプレーヤーを1万3千円で購入することにしたのです。SP盤はネットオークションで入手しています。
 で、早速SP盤を再生したのですが、どうしたことか3枚に1枚程度の割で「針飛び」が起こる。SP盤とはこんな物なのかと愕然としましたが、よくよく調べてみると、これはプレーヤーの構造の問題で、アームの動く範囲に制約があり、SP盤によってはアームが溝の最も内側の部分まで届かなくなっているのです。諦めて他のプレーヤーを購入しようかとも思ったのですがそれは勿体ない。どうにかならないかと考えた末、プレーヤのビスを取り、分解し、アームの動きを止めているプラスチック部分をニッパで無理矢理切り取ってみたところ、見事アームがSP盤の最も内側の部分まで届くようになりました。メデタシメデタシ。
 ネットオークションでのSP盤の相場は1枚500円から1500円。さらに送料がかかります。これでたったの6分間しか楽しめません。しかもノイズだらけの「ハズレ」もあります。SP盤収集とは何とも手間と金のかかる趣味ですね。

コメント

_ 藪井竹庵 ― 2012年12月01日 11:42

 ご苦労様です。
 落語のSP盤に関しては、レコード屋のせがれから三木助に入門した当代の歌六さんの業績はあまりにも素晴らしく、彼の業績を復刻CDなどで後世に伝える事を我々がやらなくてはなりません。

 残念ながら現代に於いて落語のSP盤を古道具屋さんを巡って購入する事は不可能でしょう(^ω^)
 78回転のSP盤は何も鉄の針を一回ごとに替える昔のSP盤の電蓄ではなくても、ディスコのDJがシャカシャカって音を出すために使っているレコードプレイヤーでも一分に78回転で回せば再生は可能です。

 問題は、日本のレコード産業がいつ頃から業務を始めたのかって事なんです。おそらく昭和5年頃に36歳でニットーレコードの専属になった金馬さんのSPレコードが商用の落語レコードとしては、最初の頃のものだったのではないか? それ以前の物はあくまでもテスト盤なので、明治36(1903)年に英国人の快楽亭ブラックがアレンジした300くらいの英国グラモフォン音源はあくまでも歴史的記録音源ですね。

_ mirach ― 2012年12月01日 14:36

 歌六師匠の収集されたSP音源はまさに将来に残すべき遺産だと思います。SP盤は著作権切れの物も多いので公的な図書館でデジタル化し、館内やネットで誰でも自由に視聴できるようになってくれると有り難いですね。

 以前(15年程前まで)はデパートの催事場でよく「中古レコード市」というのをやっていてSP盤も見かける機会がありました。SP盤の入手が年々難しくなっているのは間違いなく、店舗として今でも扱っているのは神保町交差点の近くにある「富士レコード社」くらいだと思います。今はかろうじてネットオークションである程度入手できますが、もう数年経つとそれも困難になると思います。

 SPレコードは1925年に電気吹込みの技術が実用化され、音質が飛躍的に向上したそうです。三代目金馬や六代目柳橋師などのレコードが発売されたのが昭和一桁の中頃からでほぼ時期が重なります。この頃にあちこちの街にレコード屋ができ、レコードの大衆化が一気に進んだのでしょうね。(^_^)

_ snob ― 2012年12月01日 22:37

SPまで! 頭が下がります。…蝋管レコードでなくてよかった…

国会図書館で、一部地域図書館に所蔵のSPのデータを流すことを始めています。それを個人がどこまで入手できるかはわかりませんが。

_ mirach ― 2012年12月01日 23:47

本当は、SP音源についてはCD等で復刻発売されているものだけでお茶を濁そうとしたのですが、調べていくうちにそれでは済まなくなってしまいました。自分でいうのもなんですが本当に凝り性です。
国会図書館で所蔵しているSP盤落語はそこそこの数はあるようですね。ネットで公開しているのはごく一部の様です。著作権切れの物も結構ありますので、今度国会図書館へ行って公開するよう交渉してみようかな。

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